
かなり更新が滞ってしまったが、次のVガンダムのキャラ考察はクロノクル。
クロノクルは1stガンダムにおけるシャアの存在にはなれなかったとよく言われる。
僕もそうだと思っていたが、改めてきっちりと比較検証してみたいと思う。
すさんだ心を見せてくれれば
紳士という点では同レベルだった。
寝ぼけたスージィをトイレに連れて行ってあげるなど子供にも優しく、
ミューラを人質に取る作戦を取ったピピニーデンに対しても不快感を露にした。
男性社会に偏りすぎていたザンスカールを母系社会として確立させたいという
野心にしても私利私欲で動く人物ではないことを感じさせた。
シャアはガルマやキシリアの配下にありながらもザビ家への復讐心を抱いていた。
クロノクルは、女王の弟という難しい立場でカガチらと対峙して
いつかザンスカールを手中にするという野望を胸に秘めていた。
両者とも表と裏の顔を持っていたという点でも似ている。
ただ、クロノクルのほうがなんだか意義深いことをやろうとしているはずなのに
シャアのほうがカッコ良く見えてしまうのだ。
やはりそれは劇中でクロノクルの描き方が不十分だったのではないか。
シャアは実の妹セイラと出会い、自分の行くべき道に悩み、
彼の生い立ちもきちんと視聴者に見せられたのだが、
クロノクルが女王の弟という事実に悩まされていたのなら、
その心情を描いてくれればもう少しクロノクルの印象も変わったはずだと思う。
最後までアゲアゲなし
パイロット能力ではどうか。
モビルスーツの戦いではシャアは序盤こそ赤い彗星として周囲から恐れられ、
ガンダムの性能が凄いからアムロに勝てないのだと思っていたが、
終盤になると純粋にパイロット能力(ニュータイプ能力)の差から
アムロに押されっぱなしだった。
クロノクルの場合、序盤からウッソにシャッコーを奪われるという失態をさらし
最初からウッソよりも劣る印象を視聴者に与えてしまった。
その後中盤ではウッソと互角または押したりする戦いを見せていたが
最後はリグ・コンティオを持ってしても敗れ去った。
あげく「マリア姉さん助けてよ」である。
シャアは最初がピークで終盤になるにつれて落ち目になっていく。
しかし、この見せ方がある種シャアの弱さを美化する演出になっていて
さほどシャアのイメージダウンにはつながらない気がする。
一方、クロノクルは最初からイマイチで、中盤は微増、最後もイマイチという
いたってしまらない起伏であるためキャラ立ちがもう一歩なのだ。
じゃあ軍隊の中で政治的活動においての立ち振る舞いが優れていたかというと
これも抜きん出たところはなかったように思う。
しいて挙げれば、母系社会の確立うんぬんを語っていたシーンくらいか?
ウッソとのパワーバランス
以上の検証からすると「クロノクルってダメじゃん」となって身も蓋もないが、
やはりクロノクルはダメな奴だと結論づけるしかないと思う。
クロノクルに母系社会の確立なんかできなかったと思うし、
ザンスカールのトップに立つ器もなかったし、
カテジナともいずれ仲違いしていたと推測できる。
しかも最期が頭を打ってCM突入というカッコいいキャラにはまずありえない演出。
ただ、ここで考えたのだがウッソの年齢が13歳というのが、
クロノクルを弱くさせた要因ではないだろうか。
大の大人が子供をコテンパンに叩きのめすなんて
エンターテイメントとしてはかなり厳しいはずだ。
いくら戦争とはいえ、見ているこっちが引いてしまう。
Ζガンダムにヤザンという残忍なパイロットがいたが、
カミーユはギリギリ大人の範疇に入るキャラだからあれでも許されたのだろう。
しかしVガンダムはウッソが子供だから無体な事をする性格が許されない。
こういった物語を成り立たせるためのパワーバランス上、
あのような人物像になってしまったのではないだろうか。
この推測が正しいと主張する気はさらさらないけれど、
クロノクルが主人公ウッソのライバルだとした場合、
Vガンダムのエンターテイメントとしての質はその時点で決まってしまったのだ。
壇氏の声はかっこよかった。
それが救いか。
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